2019年4月12日、小学館の漫画アプリ「マンガワン」のデータを改変し課金対象となっていた利用制限時間を大幅に引き延ばしていたとして男性が書類送検されました。ここでは関連する情報をまとめます。
被害を受けた漫画アプリ
- 小学館が提供するAndroid,iOS対応の漫画購読アプリ
- 2014年12月からサービス提供。
- Android版のインストール端末数は100万件以上。*1
アプリ改変の内容
- Android版アプリの利用可能時間を改変し、実質制限を無効化する。
- 当時Android版は一定時間(1日20分間)無料閲覧でき、その後課金し継続閲覧する仕様だった。
- 男性が紹介したのはアプリ内包のXMLファイルの特定値を改変する方法。
- 特定値はベタ書きで、数字を増やすだけで利用制限時間が引き延ばされた。
- 2017年12月アップデートでAndroid版も閲覧可能数に制限が変更され、この方法は使えなくなった。
- 無制限化の指摘はTwitter上でもあり、問題に気付いていた人は他にもいたとみられる。
関連タイムライン
- マンガワン不正改変に関連事象を時系列にまとめると次の通り。
日時 | 出来事 |
---|---|
2016年4月24日 | 男性が改変方法をブログで紹介。 |
同日 | 小学館関係者がチート行為は犯罪になると注意喚起をツイート。(その後投稿は削除) |
2016年7月 | 小学館が警視庁へ被害届を提出。渋谷署が捜査開始。*2 |
2016年10月25日 | 男性が非Root化端末対応した改変方法として2回目の記事投稿。 |
2017年2月12日 | 男性が非Root化端末では対応できなくなったと記事を更新。 |
2017年12月 | Android版も時間制から閲覧可能数に仕様変更。 |
2019年4月12日 | 警視庁が私電磁的記録不正作出・同供用容疑で男性を書類送検 |
事案概要
改変方法の記事投稿
更新履歴
- 2019年4月14日 AM 新規作成
- 2019年4月14日 PM 誤植(男性所属先)を修正
*1:2018年の座談会では900万ダウンロードと紹介している
*2:ヤフー社員を書類送検 漫画アプリ改変の疑い ,日本経済新聞,2019年4月12日
*3:「マンガワン」データ不正改変容疑 ヤフー社員を書類送検へ,サンスポ.com,2019年4月12日
*4:漫画アプリのデータ書き換え不正閲覧か ヤフー社員を書類送検,NHK,2019年4月12日
*5:ヤフー社員、データ不正改変疑い,共同通信,2019年4月12日
*6:不正閲覧7千万円相当 横行するアプリの裏技,産経新聞,2019年4月12日