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アリクイネットが不正アクセスを受けた件をまとめてみた

2015年2月27日にテレワークコミュニケーションズのドメインサービス「アリクイネット」が不正アクセスを受け、登録情報の漏えいが発生したと発表しました。ここでは関連情報をまとめます。

タイムライン

日時 出来事
2015年1月12日 テレワークコミュニケーションズがサーバーメンテナンスを実施。(以降アクセス制限が設定されていない状態)
2015年2月24日 2時40分頃 テレワークコミュニケーションズが不正アクセスを受けたことを把握。
その後 ログを調査し、ユーザーの管理者情報の漏えいが発覚。
2015年2月26日 テレワークコミュニケーションズが不正アクセス被害について発表。
2015年3月4日 調査結果報告と対応方針として現行サービス再開見送りによる別事業者への移行を発表。

被害状況

テレワークコミュニケーションズのドメインサービス「アリクイネット」に管理者登録されたことがある情報が漏えいした。

  • 全体の被害件数:2,048件 (重複54件を含む)
  • 現時点における利用者件数:921件
DNS情報の改ざん発生は無し
  • 同社ログ、及びJPRSへの確認を通じて、今回の不正アクセスによるネームサーバー情報の不正な変更は確認されていないとの発表。
クレジットカード関連の情報漏えいは無し
  • クレジット決済関連情報は同社のサーバーに保管されていないため、漏えいの可能性はないとの発表。
不正アクセスにより漏えいした情報
  • 管理者ID
  • 管理者パスワード *1
  • ドメイン
  • 管理者組織名
  • 管理者名
  • 管理者所在地
  • 管理者電話番号
  • 管理者FAX番号
  • 管理者メールアドレス

原因

  • テレワークコミュニケーションズのサーバーが不正アクセスを受けたことによる。
  • 2015年1月12日のサーバーメンテナンスの際、管理者用画面のアクセス制限を設定しないままとしたため。
  • ユーザー情報を全件取得するコマンドが実行されたことにより顧客情報が全て盗まれた。

発端

  • 2015年2月24日 2時40分頃にテレワークコミュニケーションズが不正アクセスを受けたことに気付いたことによる。
  • 特定のIPアドレスから脆弱性スキャナーに類似した大量のアクセスを受けた。

対応

  • 発表以前 同社のサーバーを停止
  • 発表以前 ユーザーへ別のドメイン事業者へ移管変更の検討依頼・移管に伴う対応
    • 移行先事業者は21company、GMOペパボの2社。
    • この2社への移行費用は発生しないよう調整が済んでいる。
  • 発表以前 警察、関係諸機関(詳細不明)へ相談
  • 2015年2月26日 不正アクセス被害について発表、ユーザーへ電子メールで通知
  • 2015年3月4日 現行サービスの再開見送り

更新履歴

  • 2015年3月1日 新規作成
  • 2015年3月4日 対応欄を修正
  • 2015年3月5日 調査報告を反映

*1:平文・あるいは復号可能な状態で保存していた? → 3月4日 暗号化を行わずに保持していたことが発表された。