piyolog

piyokangoの備忘録です。セキュリティの出来事を中心にまとめています。このサイトはGoogle Analyticsを利用しています。

中学生をゲーム内通貨不正購入の実行役にした不正アクセス事件についてまとめてみた

2020年12月2日、京都府警はオンラインゲーム「フォートナイト」のゲーム内通貨を他人のアカウントで不正購入した疑いで男子学生を電子計算機使用詐欺、不正アクセス禁止法違反の容疑で逮捕しました。男子学生は不正購入の実行役として中学生を雇って行わせていたと報じられています。ここでは関連する情報をまとめます。

不正購入の実行役をTwitterで募集

  • 逮捕されたのは愛媛県松山市の男子学生。容疑は電子計算機使用詐欺、不正アクセス禁止法違反。
  • 容疑は2020年1月23日、男子学生は自分のスマートフォンから米国在住男性のアカウントにログイン可否を確認するため不正ログイン。その後、福岡県久留米市の中学生に不正ログインさせ、任天堂のオンラインショップ(ニンテンドーeショップ)でフォートナイトのゲーム内通貨約100ドル相当を購入させた疑い。
  • 中学生はTwitterで呼びかけられたアルバイトに募集していた。男子学生との直接の面識はなかったとされる。
  • 男子学生は容疑を認めており、目的は「小遣い稼ぎのためにやった」と供述している。*1

半年で250万円の利益

  • 男子学生はインターネットを通じ他人名義のアカウント(ニンテンドーアカウントとみられる)を購入。
  • Twitterで購入実行役の募集を呼び掛け、中学生2人に不正ログインさせV-Bucksを購入させていた。*2
  • 不正購入の手伝いとして1か月1万円で募集。中学生2人には支払いを行っていなかった。*3
  • 男子学生は不正行為で得たゲーム内通貨を自身のオンラインショップを通じ正規料金の半額相当(5000円)で販売。2019年7月~12月にかけ約250万円の利益を得ていた。*4

2020年4月頃には国内でも不正利用の被害報告が複数報告され、任天堂が注意の呼びかけと対応を行った。その後も不正購入被害の報告が後を絶たない。

更新履歴

  • 2020年12月3日 AM 新規作成