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全国健康保険協会で発生した不審な通信についてまとめてみた

2015年6月17日、全国健康保険協会(以降、協会けんぽと表記)は協会内の端末から不審な通信を確認したことを発表しました。ここでは関連情報をまとめます。

公式発表

発表日 発表内容
2015年6月17日 全国健康保険協会の端末における外部との不審な通信について(魚拓)
協会けんぽについて

タイムライン

日付 出来事
2015年6月1日 日本年金機構が情報漏えいについて発表。
2015年6月11日 衆議院厚生労働委員会厚労省が所管団体へ個人情報の安全管理を通知したことを発表。*1
厚生労働省が所管団体へシステム点検を指示。
2015年6月16日 夕方 協会けんぽが不審な通信の発生を確認。*2
協会けんぽが全拠点のインターネット接続を遮断。
2015年6月17日 協会けんぽが不審な通信の発生について発表。
2015年6月18日 衆議院予算委員会厚労相が情報管理について不適切であると指摘。*3

被害状況

協会内の職員端末 4台で不審な通信が確認された。

  • 内訳は東京本部が1台、2つの支部3台、合計4台。*4
  • マルウェア感染については可能性はあるものの、確定として発表・報道はされていない。
  • 6月17日の発表時点において個人情報の漏えいは確認されていない。
  • 協会けんぽのWebサイトは別システムのため、影響なし。
  • 端末からは加入者の健康情報等が保存されたサーバーへもアクセス可能。厳重なセキュリティにより漏えいの可能性は否定。*5
不審な通信が確認された端末の使用者、及び保存されていた個人情報について
  • 退職等により健康保険の加入資格喪失者をリスト化しており、医療費返還を求める作業を行っていた。
  • 端末には返還要求先の個人情報の一部が保存されていたが、内規で定められている暗号化、パスワード設定が行われていなかった。

発端

厚生労働省が指示したシステム点検を受けて発見したことによる。*6

原因

  • マルウェアへの感染が疑われるが不審な通信の発生原因については調査中としており不明。

対応

対応日 対応内容
6月17日までに 協会けんぽの全拠点のインターネット接続を遮断
警視庁に被害相談*7

更新履歴

  • 2015年6月23日 PM 新規作成