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東京商工会議所の情報漏えいについてまとめてみた

2015年6月10日、東京商工会議所は所内の端末がマルウェアに感染し、情報が漏えいした可能性があると発表しました。ここでは関連情報をまとめます。

タイムライン

日時 出来事
2015年5月11日 JPCERT/CCから所内端末に問題がある可能性との連絡
2015年5月22日 指摘を受け調査した結果マルウェア感染が判明
2015年6月 東京商工会議所が警視庁へ被害相談
2015年6月4日 東京商工会議所経済産業省へ報告。
2015年6月10日 東京商工会議所が情報漏えいの可能性について発表。
2015年6月18日 東京商工会議所が情報漏えいの可能性のある具体的な人数について発表。

被害状況

漏えいした件数

東京商工会議所 国際部が過去3年間に主催したセミナー(投資など)の参加者

  • 最大7,050人分*1(当初1万2139人分と発表されていたが重複も含まれていた*2 )
漏えいした個人情報

次の個人情報の全部、または一部が漏えいした可能性がある。

  • 氏名
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 会社名

報道によれば、会員情報以外の情報も含まれる。また預金口座・クレジットカード情報はセミナーで集めていないため、漏えいした可能性は無い。*3

情報管理の状況
  • ファイルサーバーに格納したファイル個人情報を管理していた。
  • 一部の国際部員に限定する*4といったアクセス制限は行われていた(感染端末を含む)が、ファイルにパスワードの設定は行われていなかった。*5
感染端末
  • 本部(国際部)で管理される職員端末(ノートPC)1台がマルウェアに感染していた。
(参考) 東京商工会議所の加盟社数
  • 2015年3月時点 7万7760社*6

発端

  • 2015年5月11日にJPCERT/CCから「不審な信号が出ている」と連絡があり*7、所内端末に問題がないかとの指摘を受け調査し同月22日に発覚。*8

原因

  • メールに添付されたファイルを職員の一人が開封したことが原因である可能性。*9

対応

東京商工会議所
  • 2015年6月に入ってから 警察へ被害相談
  • 2015年6月10日 漏えいの可能性について発表
  • 2015年6月4日 経済産業省へ報告*10
  • 不明 漏えいした対象者へメールや郵便にて連絡
警察
  • 捜査担当 警視庁公安部*11

更新履歴

  • 2015年6月10日 PM 新規作成
  • 2015年6月20日 AM 漏えい件数を最新情報へ更新