株式会社バンダイナムコフィルムワークスは、動画配信サービス「バンダイチャンネル」で不正アクセスにより会員が意図せず大量に退会処理される障害が発生し、大量の会員情報が漏えいした可能性があると公表しました。その後、2026年6月と7月の2段階にわたり、この不正アクセスの疑いとして埼玉県所沢市在住の少年が警視庁サイバー犯罪対策課に逮捕されています。ここでは関連する情報をまとめます。
不正アクセスにより、大量アカウントで退会処理
バンダイナムコフィルムワークスは2025年11月6日、「一部のお客様において、意図せずバンダイチャンネルを退会されてしまう障害」が発生していると公表した。原因に不正アクセスの疑いがあり個人情報漏えいのリスクも考えられるとして、同日23時30分より緊急対応としてバンダイチャンネルの全サービスを一時停止した。 (出典: 1, 4, 5, 6)
同社は同年11月19日、「バンダイチャンネル」会員情報の漏えい等のおそれに関するお詫びとお知らせを公表した。不正アクセスにより一部会員が意図せず退会処理されたこと、漏えいの可能性がある個人情報の項目、現時点で二次被害は確認されていないことを説明した。原因については「究明と改善対策を進めている」段階とされ、この時点で具体的な漏えい件数の記載はなかった。 (出典: 2, 7, 8, 9)
漏えい規模が公式に数値として示されたのは、サービス再開を発表した2025年12月19日である。同社は「最大136.6万件」のデータが漏えいした可能性があると公表した。漏えいの可能性がある個人情報の項目は、以下の通り。パスワード、クレジットカード番号は含まれず。 (出典: 2, 3, 12)
- メールアドレス
- ニックネーム
- バンダイナムココイン残高情報
- 会員が選択した支払い方法
この時影響を受けたとされる「約4万6812アカウントの退会処理」という数値は、2026年7月に警視庁が発表した逮捕容疑事実に基づくものであり、バンダイナムコフィルムワークスの公式発表(11月6日・11月19日・12月19日のいずれの告知)にはこの数値の記載が確認できていない。 (出典: 1, 2, 3, 13, 14, 16, 17)
全サービスを一時停止
警視庁が発表した逮捕容疑事実によれば、不正アクセスが行われたのは2025年11月4日午後5時~午後8時46分ごろで、バンダイナムコフィルムワークスが管理するサーバーに虚偽の情報を送信し、約4万6812アカウントの退会処理が不正に実行されたとされる。*1 (出典: 3, 13, 14, 16, 17)
同社は2025年11月6日23時30分よりバンダイチャンネルの全サービスを一時停止し、外部専門機関による調査とセキュリティ対策の実施を経て、2025年12月19日12時にサービスを再開した。サービス停止期間中の利用料金については返金対応を行うとしている。 (出典: 1, 3, 12)
生成AIを使った自作不正プログラムによるものと報道
バンダイナムコフィルムワークスは、不正アクセスの具体的な原因(侵入経路や脆弱性の種類)について、公表時点で明らかにしていない。公式発表では一貫して「原因究明と改善対策を進めている」との記載にとどまっている。 (出典: 1, 2, 3)
一方、警視庁発表報道によれば、被疑者の男子生徒は同社の通信内容を解析してシステムの脆弱性を見つけ、対話型AI「ChatGPT」を使って不正プログラムを自作し、大量の退会処理を実行したとされる。アクセス遮断後も約30回にわたりIPアドレスを変更して犯行を継続していたという。読売新聞は独自に、男子生徒が「会員のIDとパスワードなしでサイト上からログイン可能な方法を発見した」と報じている。読売新聞はさらに、捜査幹部の話として、男子生徒の通信履歴から会員のメールアドレスや支払い方法、ニックネームなどを入手する別のプログラムを実行した形跡も見つかっていたと報じている。*2 (出典: 13, 14, 16, 17)
不正アクセス関与の疑いで男子生徒を逮捕
この不正アクセスをめぐっては、埼玉県所沢市在住の男子生徒(逮捕当時高校1年・15歳、犯行当時は中学3年・14歳)が、時期の異なる2つの容疑で段階的に逮捕されている。
1段階目の逮捕は2026年6月、不正アクセス禁止法違反容疑によるもの。*3男子生徒はこの時点で処分保留のまま釈放されている。 (出典: 14, 17)
2段階目は2026年7月。警視庁サイバー犯罪対策課は、埼玉県所沢市在住の高校1年男子生徒(15歳)を偽計業務妨害容疑で逮捕(再逮捕)したと発表した。逮捕容疑は、2025年11月4日午後5時~午後8時46分ごろ、バンダイナムコフィルムワークスが管理するサーバーに虚偽の情報を送信して約4万6812アカウントの退会処理を行い、同社にサービスを一時停止させるなど業務を妨害したというものである。 (出典: 13, 14, 16, 17)
男子生徒は調べに対し容疑を認め、時事通信の報道によれば「会社に恨みはなかった」、TBS NEWS DIGの報道によれば「被害企業に恨みはなかった」などと供述しているという。また読売新聞の報道によれば、「プログラムは(対話型生成AIの)ChatGPTに聞いて完成させた」とも供述しているという。 (出典: 14, 15, 17)
関連タイムライン
| 日時 | 出来事 |
|---|---|
| 2025年11月4日 17:00頃~20:46頃 | 不正アクセスにより約4万6812アカウントの退会処理が実行 |
| 2025年11月6日 | バンダイナムコフィルムワークスが会員の意図しない退会障害を公表 |
| 2025年11月6日 23:30 | バンダイチャンネルの全サービスを一時停止 |
| 2025年11月19日 | バンダイナムコフィルムワークスが会員情報漏えいのおそれに関するお詫びを公表 |
| 2025年12月19日 12:00 | バンダイチャンネルのサービスを再開。最大136.6万件の漏えいの可能性、返金対応を公表 |
| 2026年6月13日 | 男子生徒が不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕、処分保留で釈放*4 |
| 2026年7月4日 | 男子生徒を偽計業務妨害容疑で再逮捕*5 |
| 2026年7月6日 | 警視庁サイバー犯罪対策課が偽計業務妨害容疑での逮捕を発表*6 |
関連公表
株式会社バンダイナムコフィルムワークス(公式発表)
- [1] 2025年11月6日 バンダイナムコフィルムワークス「バンダイチャンネルのサービス一時停止のお知らせ」
- [2] 2025年11月19日 バンダイナムコフィルムワークス「「バンダイチャンネル」会員情報の漏えい等のおそれに関するお詫びとお知らせ」
- [3] 2025年12月19日 バンダイナムコフィルムワークス「「バンダイチャンネル」サービス再開および一時停止期間のご利用料金に関するお知らせ」
報道各社
原発生時(2025年11〜12月)の報道:
- [4] 2025年11月6日 日経クロステック(xTECH)「バンダイの動画配信サービスで意図せず退会、不正アクセスか」(会員限定)
- [5] 2025年11月7日 ASCII.jp「バンダイチャンネル、全サービスを緊急停止 不正アクセスの疑い、原因を調査」
- [6] 2025年11月8日10:02 日本経済新聞「バンダイチャンネル、サービス一時停止 不正アクセスの疑いも」
- [7] 2025年11月19日 日本経済新聞「バンダイチャンネル「不正アクセスを確認」 サービス再開は未定」
- [8] 2025年11月19日 Impress INTERNET Watch「動画配信サービス「バンダイチャンネル」、不正アクセスによる会員情報漏えいの可能性を発表」
- [9] 2025年11月19日17:16 電ファミニコゲーマー「「バンダイチャンネル」不正アクセスによりメールアドレスなど個人情報漏えいの恐れがあると報告」
- [10] 2025年11月20日 Impress GAME Watch「「バンダイチャンネル」会員情報漏洩の恐れでサービスを一時停止」
- [11] 2025年11月20日17:25 ASCII.jp「バンダイチャンネル、個人情報流出か クレジットカード情報は無事」
- [12] 2025年12月19日 Impress GAME Watch「情報漏洩のおそれがあるとしてサービスを停止していた「バンダイチャンネル」が再開 サービス停止期間の返金についても公表」
逮捕時(2026年7月6日)の報道:
- [13] 2026年7月6日 9:30 日本経済新聞「バンダイチャンネル4万人退会操作か、15歳逮捕 AI使いサイバー攻撃」(会員限定)
- [14] 2026年7月6日 9:30 読売新聞オンライン「「バンダイチャンネル」運営会社にサイバー攻撃、4万6800人を勝手に退会させた疑いで高1男子逮捕」(Yahoo!ニュース配信)
- [15] 2026年7月6日 9:30 TBS NEWS DIG「「バンダイチャンネル」にサイバー攻撃か 少年(15)逮捕 生成AI「ChatGPT」でプログラム作成」(Yahoo!ニュース配信)
- [16] 2026年7月6日 10:46 NHK「サイバー攻撃で4万人余を勝手に退会させたか 高校生を逮捕」
- [17] 2026年7月6日 11:12 時事通信(時事ドットコム)「4.6万アカウントを勝手に退会処理、高1男子逮捕 「チャットGPT」で不正プログラム自作」
更新履歴
- 2026年7月6日 新規作成