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自動返信を行うTwitterBotを悪用した嫌がらせについてまとめてみた

コミュニティ上のいさかいなどを理由に、TwitterBotを悪用した嫌がらせが行われているようです。ここではTwitterBotを悪用した嫌がらせについてまとめます。

TwitterBotを悪用した嫌がらせとは何か

Twitter上には人間ではなく、プログラムで動作するアカウント(Bot)が存在し、その中には特定のアクションやツイートに対して自動的に反応を行うものがあります。今回悪用されているのは特定ツイートに対してメンションを返してくる、いわゆる自動返信機能を持つBotです。この自動返信を悪用し、特定人物に対して集中的にメンションを飛ばし、嫌がらせを行うものです。一昨年ぐらいから行われている方法らしく、自動返信を行うBotの数が多いだけに対応に苦慮している方を多く見受けました。

以前Togetterで見かけたのですが、その後も同じ方法を使った迷惑行為が報告されています。

似たような行為として、特定アカウントへのツイートストームがあります。これは多くの人間が参加するものですが、今回のBotを悪用した嫌がらせは一人の人間がBotに肩代わりをさせて大量にメンションを飛ばします。この行為は「リプ爆」「SPAM攻撃」「Bot攻撃」などとも呼ばれているようです。

TwitterBotを悪用した嫌がらせの方法


次のような流れで嫌がらせが行われます。

  • 嫌がらせ用のアカウントを作成し、Botが反応するように準備する。
  • 嫌がらせ対象のユーザー名に嫌がらせ用アカウントの名前(@で始まる)を変更する。
  • Botが反応するツイート(挨拶等)を投稿する。
  • 複数のBotが嫌がらせ用アカウントに自動返信を行う。
  • Botの返信内容に嫌がらせ対象のユーザー名が含まれることになり、嫌がらせ対象のアカウントに対しても大量にメンションが飛ぶ。

こんな感じでトリガーツイートをしています。

この嫌がらせはTwitterのルールに抵触する行為

上のまとめでも記載がありますが、この嫌がらせはTwitterのルールに抵触する行為です。Twitterが公開しているルールには以下の様な記載があります。

特定の人物に向けた罵倒や嫌がらせ:特定の人物に向けた罵倒や嫌がらせを禁じます。特定の人物に向けた罵倒や嫌がらせに該当するかどうかを決定する際に、考慮に入れる事項は以下の通りです。
1ユーザーへ複数アカウントからメッセージを送信している場合
他のユーザーに攻撃的なメッセージを送信するためだけにアカウントが使用されている場合
報告対象の行為があまりに一方的である。または脅迫を含む場合

https://support.twitter.com/articles/253501-twitter

TwitterBotを悪用した嫌がらせを受けた際の影響

この嫌がらせを受けた時の様子をつぶやかれているユーザーがいます。メンション欄がどうなっているかはTwitpicの画像を参照してみてください。

この行為を受けた場合、Twitterのメンションが一気に流れてしまい、重要なメンションを見落とす可能性があります。スマートフォンの通知機能が有効となっていると同様に重要な通知を見落とす可能性があります。またこの嫌がらせを受けている最中はメンション機能を使って他のユーザーとコミュニケーションを取ることが難しくなります。この嫌がらせを行っている人間もこういった影響が及ぶことを考えて行っているようです。

TwitterBotを悪用した嫌がらせへの対策

  • Bot管理者へ悪用されていることを連絡する
  • スパム報告、ブロックを行う
  • 重要な連絡にはダイレクトメール等別の連絡方法を利用する
  • フィルターを使用する。

基本的に抜本的な対策は無く地道にBot管理者に連絡する、スパム・ブロック対応を行うしかないようです。あまり有効な対策は思い浮かびませんでした。メンション機能の使用が難しくなるため、既にフォロー・フォロワーの関係であれば、重要な連絡はダイレクトメッセージでやり取りをするのがよいと思います。またフィルターが使用可能なTwitterクライアントであれば、いやがらせ行為を行うユーザー名をフィルターするのも良いでしょう。ただし嫌がらせ用のアカウントを取り直されるとまたフィルタリングしなくてはなりません。

また短期間にスパム報告を行うと自分自身が凍結対象にもなりかねないため、対応には注意が必要です。上述のTogetterでは一括でブロックする連携アプリが紹介されていましたが、利用は自己責任で行ってください。そういえばGIGAZINEでTogetterでまとめられたアカウントを一括でブロックできるアプリ紹介されていましたけどこういう時に使うのかもしれませんね。

更新履歴

  • 2014/03/18 AM 新規作成
  • 2014/03/18 AM 一部文言を正しい表記に修正。